自由に生きるために投資の話をしよう!
written by Tametomo Itsuki

【GIS】ゼネラル・ミルズは100年近くに渡って減配なき食品銘柄。リセッションでの下落耐性が強いディフェンシブ銘柄。

もくじ

  1. 概要
  2. 株価、配当率とPERの推移
  3. 過去の実績推移
  4. 過去のリターン
  5. 所感

概要

ゼネラル・ミルズは100年近くに渡って減配のない食品企業です。

日本で有名なブランドは高価格帯のアイスクリーム『ハーゲンダッツ』や指にはめて遊んだ記憶のある『とんがりコーン』があります。

とんがりコーンはハウス食品との技術提携で生まれた製品です。

スナック菓子、シリアル、ヨーグルト、アイスなどの製品を世界中で販売しています。

また、2018年にペットフードを扱っているブルー・バッファローを総額80億ドル(約8600億円)で買収しており、近年の業績低迷に歯止めがかかるかが注目です。

業績は冴えないものの、配当再投資した場合の過去のリターンは一貫してS&P500を上回っています。

これは不人気故に価格が安く放置されることが多く、配当の再投資によって上昇局面でリターンを生み出しているためです。

ゼネラル・ミルズのような銘柄は派手さはありませんが、ポートフォリオに入れておくと資産の安全性に寄与し、地道にリターンを押し上げてくれます。

株価、配当率とPERの推移

株価の推移

2016年からの下落相場が2019年で反転し、上昇相場にあります。

2020年のコロナショックでは市場が下落する中で大幅高となりました。

ディフェンシブ銘柄らしい値動きです。

配当率とPERの推移

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・平均配当率 : 3.3%
・平均PER : 18.3倍

平均配当率や平均PERを下回る水準が相対的に割安と言えそうです。

PER、配当率ともに平均的な水準に近づいています。

これは株価が2019年以降一貫して上昇しているためで、徐々に割安感が無くなってきていることが分かります。

減配せずに増配を続ける銘柄は株価が変わらなくても長期間保有し配当額が上がることでYoC(Yield on Cost:買値に対する配当率)が自然と上昇していくのが魅力です。

ちなみに管理人のゼネラルミルズのYoCは3.7%です。


過去の実績推移

以下は過去10年間におけるJNJの業績をMORNINGSTARのデータを元に作成しています。


売上高の推移

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売上は良くも言えば安定的、悪く言えば停滞気味です。

営業利益、純利益、営業利益率の推移

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営業利益、純利益、営業利益率共に良くもなく、悪くもなくという感じです。

EPS、DPS、配当性向の推移

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一株当たり利益(EPS)も10年前とほぼ同水準です。

一株当たり配当(DPS)は緩やかな右肩上がりです。

増配は続いていますが、利益が伸びていない→配当を上げている→配当性向は徐々に上がっています。

利益が伸びてこないと配当の伸びも期待できませんので、今後の動向には注意が必要です。

発行済み株式数の推移

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企業が自社株買いを実施すると1株当たりの価値を相対的に上げることができるので、自社株買いは盛んに行ってほしいところです。

発行済み株式数が徐々に低下しているので、自社株買いは緩やかに行われているようです。

キャッシュフローの推移

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キャッシュフローは安定企業らしい特徴が出ています。

投資投資が毎年ほぼ同じ額です。

これは新たな設備投資をしなくても事業を継続できることを意味しています。


過去のリターン

続いて、過去のリターンについて確認していきます。

以下のリンクはPortfolio Visualizerにて【GIS】ゼネラル・ミルズとS&P500のETFであるSPYと1~4の条件で比較したものです。

『GIS vs SPY』 BackTest result

  1. 2000年から2020年までの
  2. GISとSYPを
  3. 初期投資10,000ドルで
  4. 配当再投資した場合のリターン

配当を再投資した場合のトータルリターンは過去20年間一貫してS&P500を上回っています。

ゼネラル・ミルズは指標面での優良さは無いものの、過去においては非常に良い投資先であったことが分かります。

市場との相関性は非常に低く、ディフェンシブな銘柄です。

『Anuual Returns』の2008年リーマンショック時と2020年コロナショック時にS&P500がマイナスリターンに陥る中、プラスのリターンを出しています。

こういった市場の値動きと異なる銘柄はポートフォリオの安定性に大きく貢献します。

配当も一貫して高いので、安定・高配当好きの管理人としては高評価です。

株式投資では高成長の企業や国が必ずしもリターンが高い訳ではありません。

リターンの厳選は『企業の成長と投資家の期待のギャップ』にあります。

なのでゼネラル・ミルズのように大きく成長する余地はなく、投資家からの期待もさほど高くない銘柄が高リターンを出すことがあります。

逆に大きく成長することが期待されているものの、期待されすぎて高く売られている銘柄は高リターンを出すことができません。

これを株式投資の未来の中で、ジェレミー・シーゲル氏が『成長の罠』と表現しています。

ゼネラル・ミルズのように指標面や事業が地味な銘柄はまさにこれに当たります。


所感

ゼネラル・ミルズは市場の成長、利益の大幅な成長は見込めません。

各種指標面でも特に目立って良いところはありません。

しかし、ゼネラル・ミルズは過去20年間に渡って一貫してS&P500を上回る高いリターンを出してきました。

これは事業や指標が地味で投資家からの期待が低いので価格が安く放置されている一方で、地道に利益を出し、配当を出し続けたおかげです。

市場との相関性も低く、リセッション時の下落耐性が高いディフェンシブ銘柄でもあります。

このように期待が低いからこそ高いリターンをもたらしてくれる地味な企業に早い時期からコツコツと投資をしておくことで、少しずつ経済的自由に近づくことができます。


To get the Liberty!!

Written by Tametomo Itsuki.

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