自由に生きるために投資の話をしよう!
written by Tametomo Itsuki

【MCD】米マクドナルドはフランチャイズのロイアリティで稼ぎまくる外食産業最強のディフェンシブ銘柄。連続増配は44年。



マクドナルドはご存知の通りハンバーガーを中心としたファストフードチェーンを展開しています。

マクドナルドは100以上の国と地域に37,000店以上を展開しています。

マクドナルドの製品を食べたことがない人を探すほうが難しいかもしれません。

連続配当は44年になります。

管理人もポートフォリオの5%を上回らない範囲で投資をしている銘柄です。
▶参考:My Portfolio

もくじ

  1. 概要
  2. 株価、配当率とPERの推移
  3. 過去の実績推移
  4. 過去のリターン
  5. 所感


概要

マクドナルドは世界100ヵ国以上に事業を展開しており、その多くはフランチャイズです。

多くの店舗はフランチャイジーによって所有されています。

高いブランド力とフランチャイズは人員や店舗の設備などの経営リスクをフランチャイジーに持ってもらうことができ、安定したロイヤリティ収入が期待できます。

増配歴は40年以上で今後も継続的に増配されることが期待されます。

S&P500などの市場平均との相関性が低く、リーマンショック、コロナショックの際にも下落は限定的でした。

配当利回りは高くありませんが、安定的な増配とディフェンシブ性は非常に魅力的です。

ちなみに日本マクドナルドは米国マクドナルドのフランチャイジーであり、ロイヤリティを支払う側です。

株価、配当率とPERの推移

株価の推移

株価は基本的に右肩上がりです。

コロナショックの際はが委縮自粛やロックダウンの影響を受けて大きく下げましたが、直後に回復しています。

配当率とPERの推移

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・平均配当率 : 2.8%
・平均PER : 21.5倍

平均配当率や平均PERを下回る水準が相対的に割安と言えそうです。

PERは21倍程度が平均ですが、年々上昇しているようにも見えます。

PERは年々上昇しており、これはEPSの成長(利益の成長)以上に投資家の期待(株価)が高まっていることを意味します。

長期的なリターンが投資家の期待と利益成長とのギャップによって生まれることを考えれば、投資家の期待は低い方が良いですが、この水準はやや『割高』に見えます。

一方で配当率は低下傾向にあります。

これはマクドナルドの配当が少なくなっているからではありません。

後述するようにマクドナルドは連続増配銘柄であり、DPS(1株当たりの配当額)は年々上昇しています。

にも関わらず配当率が低下しているということは、投資家の期待がそれを上回っているということです。

現在のバリュエーションをどう捉えるかが投資判断の鍵になりますが、管理人は定期的に淡々と買い増しをしています。

また、連続増配銘柄は株価が変わらなくても長期間保有し配当額が上がることでYoC(Yield on Cost:買値に対する配当率)が自然と上昇していくのが魅力です。

ちなみに管理人のマクドナルドのYoCは2.5%です。


過去の実績推移

以下は過去10年間におけるJNJの業績をMORNINGSTARのデータを元に作成しています。

売上高の推移

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営業利益、純利益、営業利益率の推移

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売り上げは2013年をピークに減少し続けています。

一方で営業利益と純利益は2015年で切り返し改善されています。

2018年には営業利益率が40%を超えています。

これはとてつもない利益率です。

これは直営店をフランチャイズに移管している影響です。

フランチャイズシステムは直営に比べ人件費や店舗の設備維持等をフランチャイジーに負担させることができ、ロイヤリティーを受け取るのみなので利益率が高くなります。

ハンバーガーを売っているというよりもブランドを売り物にしているという表現の方が正しいかもしれません。

マクドナルドは今後世界中の店舗の95%をフランチャイズ化する予定です。


続いて一株当たり利益(EPS)、一株当たり配当(DPS)、配当性向の推移です。

EPS、DPS、配当性向の推移

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一株当たり利益(EPS)は一時期の落ち込みを回復して順調に増加しています。

一株当たり配当(DPS)はきれいな右肩上がりです。

EPSは年率6%程、DPSは年率7%程成長しています。

配当は過去10年で2倍になっています。

今後もEPSを成長させられることができれば、配当の成長も引き続き期待できそうです。

配当性向は微増傾向にあるものの60%前後とまだ余裕はありそうです。


EPSの順調な成長は自社株買いの効果と推測されます。

発行済み株式数の推移

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この10年で約30%の発行済み株式を買い戻しています。

自社株買いは市場に流通する株式を買い戻すことで、1株当たりの価値を相対的に上げることができる為、株主にとっては嬉しいことです。

順調な増配、自社株買いと株主還元に非常に積極的であることが良くわかります。


キャッシュフローの推移

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フリーキャッシュフローは安定しています。


マクドナルドは自社株買いの影響で2016年から債務超過になっています。

しかしこの債務超過は経営が上手くいっていないがための債務超過ではなく、積極的な株主還元によるものです。

債務超過はキャッシュを持っていない企業にとっては黒字であっても倒産するリスクがあります。

しかし、マクドナルドはごらんのとおり潤沢なフリーCFがあります。

自由に使えるキャッシュが多いので、多少財務的にリスクを取ってでも株主還元を実施することができます。

過去のリターン

続いて、過去のリターンについて確認していきます。

以下のリンクはPortfolio Visualizerにて【MCD】マクドナルドとS&P500のETFであるSPYと1~4の条件で比較したものです。

『MCD vs SPY』 BackTest result

  1. 2000年から2020年までの
  2. MCDとSYPを
  3. 初期投資10,000ドルで
  4. 配当再投資した場合のリターン

配当を再投資した場合のトータルリターンはS&P500のリターンを大きくアウトパフォームしています。

なかでもリーマンショックへの反応は注目に値し、市場全体の下落に対して抵抗を示しています。

この期間でのマクドナルドの市場との相関性は低く、β値(1なら市場と同じ反応、-1なら真逆の反応)は0.6程度と低めです。

これがマクドナルドがディフェンシブ銘柄たる所以でしょう。

コロナショックではリターンの下落が大きくなっています。

これは外出規制による売り上げ現象を見越してのことでしょう。

ただし、下図のようにリターンではS&P500をやや上回っています。

印象的なのは2007年、2008年、2015年、2018年の市場停滞期にリターンを出している点です。

このようなリターンの挙動の銘柄は、ポートフォリオに組み込むことで資産に安定性をもたらしてくれることを期待させます。


所感

マクドナルドは連続増配銘柄であり、リーマンショック時に暴落を免れたディフェンシブ銘柄です。

また、過去の実績では市場全体の下落に対して抵抗性があり、市場平均を上回ることが期待できます。

連続増配であることからリセッション時の減配リスクを減少させることができます。

配当利回りは管理人にはやや物足りないかなという感じです。

EPSやキャッシュフローなどは良好です。

従ってある程度の配当成長、配当収入を期待しつつも、あらかじめ決められたルールでリバランスを実施することでポートフォリオ全体のリターン、配当収入の最大化に貢献すると考えています。

MCDのように高い利益を生み出すビジネスモデルを持ち、株主への還元意識が高い企業は投資家に安定したリターンを期待させてくれます。

このように将来に渡って高いリターンをもたらしてくれる企業に早い時期からコツコツと投資をしておくことで、少しずつ経済的自由に近づくことができます。

To get the Liberty!!

Written by Tametomo Itsuki.

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いつき ためとも

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